金田流節約術

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自動売買で行動経済学を克服する!

 行動経済学とは、人間が経済的な行動の中でどのような判断をするのかを研究対象とする学問のことを指す。その研究の中で分かった現象として、多くの人は利益が発生したときには直ちに利食いしないと考えて、リスクを避けたいと考える傾向にある。一方で損失が発生したときには、失った金額を取り戻そうと、さらなるリスクを取ろうとする心理が働く。

 特に、FXの裁量取引においては、利益が出た時には利食いたい気持ちが強く働き、含み損が出た時には過度に資産を回復させることを意識して損切りを行いたくない気持ちが強くなる。それによって、「損大利小」の投資行動を取ってしまうことが多くなり、結果的に収益が伸びない状態へとつながる。

 自動売買であれば、完全にルール化された売買システムのシグナルによってエントリーや決済の判断が行われる。したがって、行動経済学で明らかになっている心理に左右された取引を粉わずに済むメリットがある。すなわち、行動経済学での心理が原因で負けることがないのが自動売買なのだ。

 また、手法を機械的に実行されるのも、自動売買ならではの特徴である。売買をルールに沿って必ず行われるため、トレードの戦略や手法の優位性を維持することができ、行動経済学に存在する欠点を克服できることから、近年はFX取引の世界を中心に、システムトレードという自動売買が急速に普及しているのである。